「Let It Go = ありのままで」という意図的な誤訳?

いや,誤訳というほどではないのかもしれないが,微妙にニュアンスが違うよね。英語不得手で上手く表現できなくて申し訳ないが。

「Let It Go = ありのままで」という意図的な誤訳?

いや,誤訳というほどではないのかもしれないが,微妙にニュアンスが違うよね。英語不得手で上手く表現できなくて申し訳ないが。

もともとこれ,「アナ雪」の主題歌を日本語化する際に “♪let it go. let it go.” の部分を語呂合わせで「♪ありのーままのー」としたのが最初だと思うけど,意味より韻を重視する歌詞ならともかく,それをそのまま引用して議論しようとするとなんとも間抜けな感じになってしまう。(あっ,韻を踏んでしまったw)

なんでこんなこと書いてるかというと,以下の記事を見てしまったから。

ここで記事の内容には踏み込まない。

(私のようにテレビを見ない人にはテレビ広告の批判はピンとこない。まぁ,「テレビは子どもと年寄りしか見ない」と思ったら意外にそうでもなかった,ということかもしれないが。ただし職場内の,特に男性から女性への harassment に無頓着な例は今だによく見かけるし,この前の最高裁の例のように実際に加害者として処分されることもある)

でもここで「時代は「ありのままで」」とか言ってしまうのは,子供向けの説明ならともかく,あまりに無邪気過ぎる話ではある。日本の職場は「学校」と同様の密閉空間なので子供向けの説明でも意味が通るのかもしれないが,結局は「どっちに転んでもファッションの話なのね」という感想しか抱けない。

「ありのままで」振る舞えるのなら結構なことだが,実際には,様々な理由で,したくてもできない人もいるのだ。映画の「アナ雪」のエルサだって,最初は「ありのままで」いるために独りで氷の城に「引きこもる」ことにしたんじゃないのか(ゴメン。本当は映画の「アナ雪」は観てません。ディズニー映画嫌いなので。有名すぎるのであらすじは知ってるけど)。多様性や寛容の問題は言うほど単純なことではない。

近代企業において従業員を統制するもっとも簡単な方法は「刷り込み」を行うことで,効果的な刷り込みを行うには「役割」に対する暗示をかければよい。こうした刷り込みは社会的な「役割」にも波及するが,同時に人間関係嗜癖を生み出すことにもなる(企業内 harassment も関係嗜癖の現れと言っていいだろう。いわゆる「機能不全家族」の企業版だと思えば分かりやすいか)。現代はそうした自縄自縛の状態を少しずつ解除していっている時代と言えるかもしれない(だからこそ “let it go” という言葉が出てくるのだと思う)。その反動として近代的な統制も緩んできており(内部犯行による機密漏洩もそうした例のひとつと言える),「刷り込み」ではない方法で,あるいは統制ではない方法で,いかに「活動」をコントロールしていくかが課題だと思う。

ちなみに,以前も紹介したが,「アナ雪」の元ネタとされる「雪の女王 七つのお話でできているおとぎ物語」は青空文庫で読める。「アナ雪」を観たのならぜひこちらもどうぞ。