嗜癖(Addiction)と中毒(Poisoning/Intoxication)は違うよ
嗜癖(Addiction)と中毒(Poisoning/Intoxication)は違うよ
英国の児童保護慈善団体であるNSPCCが今週、子供のオンラインポルノ視聴習慣に関する 研究結果 を発表しました。その結果は衝撃的なものです。12〜13歳の子供の10人に1人が、自分がポルノ中毒ではないかと心配しているのです。これは、たま…blog.f-secure.jp
内容とは全然別のところに反応してしまうが、原文は明確に “addiction” と書いているのに、なんで「中毒」と訳すかなぁ。日本語には「嗜癖」という言葉があるんだから、そっちを使いなさいよ。
嗜癖(addiction)と中毒(poisoning/intoxication)は異なるものを指す(ただし日本の法律上の定義は医学上の定義と異なり “addiction” を「中毒」と訳すらしい)。嗜癖(または嗜癖問題)は、特定の物質・行動・人間関係への耽溺で、「自己破壊的同調」などとも言われる。環境への(悪い方向の)適応の一種である。嗜癖の最も重症なもの(離脱(禁断)症状を伴うもの)を「依存症(dependency)」と呼ぶ。一方の中毒は身体に有害な物質を(大量に)取り込むことによる疾患で、細菌やウイルスによるものとは区別される。たとえば、「アルコール中毒」と「アルコール依存症」は全く別のものである。昔(私が子供の頃など)は「アルコール中毒」と「アルコール依存症」は明確に区別されず、ひと絡げに「中毒」と呼ばれていたが、研究の進んだ現代は異なる。
子供時代、特に思春期にポルノを含むあれやこれやに興味を示しのめりこむのはありがちなことで、それ自体はちっとも問題なんかじゃない。問題は、そういったのめりこみ(耽溺)によって日常生活や人間関係に支障をきたしている場合である。しかも本人は「支障をきたしている」ことに気付かないことが多い(「自分がポルノ中毒ではないかと心配している」レベルなら大して問題ではない)。そこに周囲(たとえば家族)が気づけるかどうかである。
個人的には parental control など行使しなくて済むのならそれにこしたことはないと思っている。周囲の(くそもみそもひっくるめて)あらゆる事象がその子供の糧になる。親や教師やメディアが恣意的に情報を制限しようとするのは「洗脳」でしかない。それでも上述したような問題が見え隠れするのなら「回復」するよう手助けすべきだし、その手段としての parental control はありだと思っている。「子供だから親の制御が必要」という発想は親が子離れしていない証拠で(それこそ嗜癖問題)、最初の1フィートで間違っている。
では、どんな制御が有効なのかについては、最初に挙げたリンク先を参考にどうぞ。